母が入院しました。
母が退院の時、お礼のお菓子を渡したいと言い出しました。
母は82歳でお礼はきちんと品物ですべきという考えです。
入院したのは、県立の病院で
「職員へのお心遣いは堅くお断りしています」
との掲示がありました。
それでもお礼のお菓子を渡す場合はどうすればいいでしょうか。
以下実際の体験を踏まえて記事にしてみました。
入院から退院のお礼まで
入院したのは、
軽い脳梗塞(ラクナ梗塞)になってしまったからです。
入院期間は3週間。
入院中は、主治医、看護師、理学療法士(リハビリ)の方にお世話になりました。
丁寧に見て頂き、リハビリも順調にすみ、後遺症もなく無事に退院できました。
治療とリハビリは病院の仕事とわかっていても、医師、看護師、理学療法士の方が一生懸命対応してくれたおかげで、無事退院できたわけですから、
命の恩人に何らかのお礼の気持ちを表したくなるのは、とても自然なことです。
最初母は、お礼にお金を考えていたようです。
私の大好きなTVドラマ「ドクターX」に出てくるような、札束入りの菓子箱を
創造してしまいました。
しかし、さすがにこれはやり過ぎと思い、やめるようにお願いしました。
各階のナースステーションには、
「職員へのお心遣いは堅くお断りしています」
という張り紙がしてあるのですから、
お金は、逆に受け取る側のポリシー違反になり負担をかけてしまいます。
すでに退院した知り合いに聞いたところ、お心遣いはいらないと言われ、
その方は、退院時はお礼の挨拶だけにしたとのこと。
ネットで調べても、ほとんどがお礼はいらないと書いてます。
まれにお礼のお菓子を受け取ってもらえる場合もあると書いてました。
お礼の手紙などは、問題なく受け取ってもらえると書いていました。
母にそのことを話しても納得しません。
もし断られたらあきらめるので、お菓子を用意してくれと言われ用意しました。
そして、退院の時にお菓子を婦長さんに渡しました。
実際に渡したのは、母でなく自分です。
少しドキドキしながら、断られても仕方ないなと思いながら、
「母がお世話になり、ありがとうございました。
皆さんで召し上がってください」
と差し出しました。
すると、「ありがとう」と言って、すっと受け取ってくれました。
受け取ってもらえないと思っていましたので、
大変うれしかったです。
なんか、一仕事終えたというすっきり感がありました。
母親も満足そうでした。
退院のお礼は何が良いか
お礼は金銭でなく、お菓子にします。
今回、お礼のお菓子は病院側の負担にならないものを選びました。
・高くないもの。
・見た目に少し高級そうに見えるもの。
・美味しいもの。
・日持ちするもの。
・一個一個包装されていて、分けやすくなっているもの。
・食べやすいもの。
・人数分以上の数量が入っていること。
空いた時間にさっと食べられものが良くて、
例えば、バームクーヘンのように、
包丁を使い切り分けなくてはならないとか、食べにくいものは
避けるべきです。
お礼の渡し方
〇お礼のお菓子を渡すのは、担当の看護師か、婦長さんがいいでしょう。
・感覚的には、会社に旅行土産のお菓子もっていき、
庶務に渡してみんなに配っていただくという感じでしょうか。
・主治医に渡してもいいですが、状況を見ながら判断します。
・看護師と理学療法士のステーションが違うときは、別に用意します。
〇渡す時には、ほかの患者に気づかれないようにそっと渡します。
〇今回分かったのは、病院側は何でもかんでも、
お礼のお菓子の受け取りを拒否しているわけではないという事です。
金銭の受け取りはしないでしょうが、
患者の気持ち汲んで、お礼のお菓子を受け取ってくれました。
〇もしお礼のお菓子の受け取りを断られたら、
お礼の言葉を述べてすっとお菓子を引くことです。
お礼の気持ちは充分伝わったと考えて、無理強いしてはいけません。
病院側は多くの患者を見ているのですから、
余計な気を使わせないようにするのが大事です。
まとめ
基本的には退院時のお礼は不要です。
しかし、それでも気持ちを物で表したい場合のみ、お菓子をそっと渡します。
お礼一つとっても時代の流れを感じます。
子供の頃、どこの病院か覚えていませんが、父は医者にお礼を渡していました。
それが当たり前のような風潮もありました。
今は、病院職員へのお心遣いは不要 と、はっきりと張り紙をしてあります。
それでも、気持ちを品物で表したいという気持ちが出てくるのです。
特に年配の気遣いをすごく大切に考えている方に多いですね。
お礼というのは、度を過ぎてもいけないし、何もないのも寂しいし
どこまで気持ちを表せばいいのか、本当に難しいと感じました。