雛人形はもうだしましたか。
数年前までは7段飾っていました。
妻と娘2人がせっせと人形を箱から出し、私は言われるがままに人形を
おいていきました。もちろん7段を組み立てるのも私の役目です。
最近は親王飾りといって、内裏雛のみを飾っています。
桃の節句が来るたびに雛人形を飾りますので、愛着がわいています。
息子がいないので、5月の節句(男の節句)は特に何もしません。
結果、雛人形のほうが身近に感じています。
いままで何気なく並べていた雛人形ですが、興味がでてきて調べてみました。
お内裏様っ誰?
お雛様って誰?
、、
という感じです。
皆さん、ご存じでしたか?
雛人形のお内裏様とお雛様って誰?
うれしいひなまつり、2番の歌詞
お内裏様(だいりさま)と お雛(ひな)様
二人ならんで すまし顔
お嫁にいらした 姉様に
よく似た官女の 白い顔
この歌から、お内裏様は男の人形、お雛様は女の人形の事だと
ずっと思っていました。
しかし違うんです。
お内裏様というのは
男の人形と女の人形が1対になっている雛人形のことをいいます。
お雛様というのは
男雛・女雛・三人官女・五人囃子・随身・仕丁すべてのお人形のこと
をいいます。
どうも作詞したサトウハチローさんの誤用のようです。
もし正すとしたら、次のようになるのでしょうか。
男雛(おびな)様と、女雛(めびな)様
二人ならんで すまし顔
お嫁にいらした 姉様に
よく似た官女の 白い顔
ついでにですが、
「お嫁にいらした姉さまによく似た官女の白い顔」という部分に
ついてもご存知ですか?
この部分は、サトウハチローさんの姉が、
嫁ぎ先が決まった18歳の時、突然結核を患って、亡くなってしまった
ことを偲んで作詞されたそうです。
お姉さんに対する、「鎮魂歌(レクイエム)」です。
楽しそうな曲だと思っていましたが、歌詞の背景を知ってから口ずさむと
なんか物悲しい曲ですね。
雛人形 男は右? 女は左?
お内裏様というのは、ご夫婦になります。
天皇と皇后を表していて親王とも呼ばれます。
親王の飾り方は関東と関西で違います。
関西地方、男雛を向かって右、女雛を向かって左に置きます。(古式)
関東地方、男雛を向かって左、女雛を向かって右に置きます。(新式)
新式になったのは明治以降です。
明治になると、皇室にも西洋化の嵐が吹き寄せました。
そして、西欧諸国にならい天皇が左、皇后が右という風になったのです。
確かに、現在は、正月2日や天皇誕生日などの宮中一般参賀では、
天皇が左、皇后が右に立っておられます。
右と左 どっちが上
よく、右、左というのが出てきますが、一体どちらが上なのでしょうか。
右、左の例を挙げてみましょう。
・百人一首 平安時代 律令 左大臣 右大臣 内大臣
→ 偉いのは左大臣>右大臣>内大臣
・雛人形 朝廷では左側が上座、右側が下座、
ひな壇に向かって右が「老」の左大臣、
向かって左が「若」の右大臣として配置します。
・舞台の左側(客席から見ると右側)を「上手」、右側を「下手」と呼ぶ、
左上位である。
・柏手のとき、右手を少し下にする。左手が神様、右手が人。
・西洋では、右が上位
・オリンピックの表彰台 銀は金の右
・サミットでの立ち位置 右が上位
・右は善で左は悪、右で食べる、左は不浄、排せつ物の処理
・右肩上がり、左肩下がり、左遷
こうみてくると、日本では左上位ですが、西洋だと右上位の傾向です。
まとめ
雛人形の
お内裏様は、男雛と女雛の一対となっている雛人形のことです。
お雛様は、男雛・女雛・三人官女・五人囃子・随身・仕丁すべての
お人形のことです。
親王の飾り方は関東と関西で違います。
関西地方、男雛を向かって右、女雛を向かって左に置きます。(古式)
関東地方、男雛を向かって左、女雛を向かって右に置きます。(新式)
日本は左上位、西洋は右上位の傾向となります。
うれしいひなまつりを歌うたびに、サトウハチローの
悲しさが伝わってきます。