会社で飲み会がありました。
上司が、幹事の私に寸志を持ってきました。
寸志のお礼はどうすればいいのでしょうか。
お志を頂きありがとうございました、と紹介していいのでしょうか。
志は、確か、香典返しの表書きに書かれていたように思います。
仏事で使う言葉のように思いますが、、。
寸志と志の違い、使い方を整理してみました。
飲み会の幹事の方、参考にしてください。
寸志の意味と使い方は
寸志は、”すんし” と読みます。
寸志の”寸”は、一寸などの寸で、“ちょっと”や”少し”
といった意味になりますので、
寸志は、好意でいただくお金のことになります。
注意しなくていけないのは、
寸志は目上の人が、目下の人に対して、好意で差し出す金品に使うという点です。
目上の人に寸志を差上げるのは大変失礼なことになりますので、
注意してください。
では、頂いた寸志はありがたく使うことにして、幹事はどのように
お礼の気持ちをしめせばいいでしょうか。
●寸志を頂いたことを、飲み会で紹介します。
このときに、○○部長から寸志を1万円いただきました、というのはNGです。
・寸志といって紹介してはいけません。
なぜかというと、ちょっとした、少しのお気持ちをもらいました、
というのは失礼になるからです。
そこで、
「ご厚志(ごこうし)」「ご芳志(ごほうし)」
「ご厚意(ごこうい)」「お志(おこころざし)」
「お気持ち」
という言葉にします。
・又、金額を言ってはいけません。
・正しく言うと、例えば、
○○部長よりご芳志をいただきましたのでご報告いたします。
○○部長からお志をいただきましたのでご報告いたします。
となります。
・「志(こころざし)」には、
相手のためを思う気持ち。厚意。という意味がありますので、
○○課長からお志をいただきました、と使っても問題ありません。
ただ、弔事の一般的な表書きに使うことが多いので、気になるかたは、
ご厚志、ご厚意、ご芳志、お気持ち を使えば良いと思います。
●寸志を頂いた上司へは、次の日にお礼のメールを打っておきます。
例えば、
昨日はお忙しい中ご参加くださりありがとうございました。
また、ご芳志まで頂戴し、重ねてお礼申しあげます。
志の意味と使い方は
志(こころざし)の意味を調べますと、
・謝意や好意などを表すために贈る金品。「ほんの志ですが、御笑納ください」
・香典返しや法事の引き出物、僧への布施の包みの表に書く語
となっております。
「志」は弔事の一般的な表書きに使用されます。
香典返しの表書きを「志」とするのは、宗教を問わずに使えることから、
最も一般的になっているようです。
なぜ「志」となったかはっきりとした由来は知られていません。
「志」という字には「気持ち」の意味がありますから、感謝の気持ちを示すものと
考えてよいでしょう。
「志」と表書きするのし紙は黒白、黒銀、または黄白の水引を印刷したものが一般的です。
水引の色や蓮の絵の有無は、「葬儀のみ」「四十九日まで」など地域によって違いが
ありますから、葬祭業者などに確認しておくと良いと思います。。
寸志が使われるシーン
寸志は上の例のように、飲み会で上司が幹事に渡す場合の他に、
次のような場合があります。
・会社が従業員に対して渡す寸志
給与とは別に、普段の仕事や成果に対しての御礼という、ボーナスよりの意味合いで
渡す場合があります。
・結婚式や葬儀の開催者やスタッフに対して渡す場合があります。
・パーティー、あるいは飲み会のような場で自分が主賓として招かれた場合には、
開催者や幹事に対する御礼の気持ちとして寸志を渡すことも多いです。
最後に
寸志と志の違いがわかりましたか。
社会に出ると幹事を引き受ける場合が出てくると思います。
その時に、粗相がないように対応しましょう。