結婚式のご祝儀やお葬式の香典を渡す時は、
袱紗(ふくさ)に包んで持参するのが常識であり、
袱紗(袱紗)の包み方にはマナーがあるのはご存知ですか?
という私も、袱紗(ふくさ)に包むというのは知っていましたが、結婚式と
お葬式で包み方は違うという事は知りませんでした。
知らないままですと、恥をかいてしまいます。
特に社会人になってからは、このような常識はしっかりと押さえておきたいものです。
そこで、今回は袱紗(ふくさ)の包み方について調べてみました。
1、袱紗(ふくさ)の意味と種類
・用途別の袱紗(ふくさ)は3種類あります。違いは色です
・形状による袱紗(ふくさ)の種類
2、慶事と弔事の袱紗(ふくさ)の包み方のルールとその由来
・袱紗(ふくさ)の包み方
・由来 なぜ、慶事用は右包み、弔事用は左包みか
3、渡し方は、
・慶事での袱紗の渡し方
・弔事での袱紗の渡し方
4、最後に
■この記事を読むと、
袱紗(ふくさ)の包み方、その由来、渡し方 がわかります。
袱紗(ふくさ)の意味と種類
袱紗(ふくさ)の意味
・結婚式のご祝儀やお葬式の香典を、むき出しで持参するのは失礼になります。
・日本は古来より進物(しんもつ)を袱紗(ふくさ)に包んで持参し、
袱紗(ふくさ)や盆の上にのせて相手に渡すという習わしがありました。
・このように礼儀を重んじる習わしから、冠婚葬祭時の金封を袱紗(ふくさ)に
包んで持参するようになりました。
・実用面では、
袱紗(ふくさ)に包む事により、金封を持参する途中で水引がくずれたり、
シワになる事をふせぐことができます。
用途別の袱紗(ふくさ)は3種類あります。違いは色です
・慶事用・・・赤・ピンク・黄などの暖色系
・弔事用・・・グレー・紺・緑などの地味な寒色系
・慶弔兼用・・おもに紫
形状による袱紗(ふくさ)の種類
・金封袱紗・・ 金封を入れやすいよう袋状になっている
・爪付き袱紗・・ 最もシンプルな四角い布状(台がついていない)
・台付き袱紗・・ 簡易の切手盆が付いている(例えば、赤の面が慶事用、緑の面が弔事用)
慶事と弔事の袱紗(ふくさ)の包み方のルールとその由来
袱紗(ふくさ)の包み方
●爪付き袱紗
●台付き袱紗
・慶事の時・・右包みにします。
上隅を折った後に下隅をたたみますが、これには祝意を「受ける」という意味が
こめられています。
・弔事の時・・左包みにします。
下隅を折った後に上隅をたたみますが、これは哀しみに「頭を下げる」という意味が
こめられています。
●金封袱紗
・慶事の時・・右開きになるようにのし袋を入れます。
・弔事の時・・左開きになるようにのし袋を入れます。
由来 なぜ、慶事用は右包み、弔事用は左包みか
諸説有りますが、その一つをご紹介します。
・服の右前が由来となっています。
服の右前は奈良時代に唐から伝わりました。
その当時世界最先端であった中国の唐のルールを習ったものです。
唐はそれまで自分たちも用いていた左前を蛮人風俗と忌み嫌い、右前に改めたと言われていま す。
・日本では、奈良時代の養老三年(七一九年)に出された「衣服令(えぶくりょう)」
という法令の中にある「初令天下百姓右襟」という一文がその起源であるとされています。
ここから服は右前となったのです。
・この風習は、やがて包みの世界にもおよび、
慶事の包みは右包み、仏事の包みは左包みにする作法が広がりました。
右前、左前、とは
ところで、着物の衿(えり)合わせるときに「右前」「左前」という言葉を使います
が意味をご存知ですか。
●着物を着るときの「前」という言葉の意味は、時間が前という意味で
先に合わせた方を前と呼びます。
着る人本人の右手に持っている右側の衿を先に合わせて、
後から左手に持っている左側の衿を合わせるので,
右が先⇒右が時間的に前⇒右前ということです。
●袱紗(ふくさ)でも、慶事用の場合は、
先に右隅(正面からみると左隅)を折りますよね、
最後に左隅(正面からみると右隅)を折ります。
着物の着方と同じですね。
弔事の場合は逆になるのです。
渡し方は、
慶事での袱紗の渡し方
左手のひらに祝儀袋を置いて、右手で袱紗を開いて取り出します。
先様からのし書きが読めるよう、時計回りに向きを変えます。
袱紗をたたんで受付の台などに置き、両手で渡します。
たたんだ袱紗の上に祝儀袋を置き、両手で渡してもよい。
弔事での袱紗の渡し方
右手のひらに不祝儀袋を置き、左手で袱紗を開いて取り出します。
先様からのし書きが読めるよう、半時計回りに向きを変えます。
袱紗をたたんで受付の台などに置き、両手で渡します。
たたんだ袱紗の上に不祝儀袋を置き、両手で渡してもよい。
最後に
結婚式、お葬式の時の、袱紗(ふくさ)について理解できましたか。
慶事の袱紗(ふくさ)は右包み、弔事の袱紗(ふくさ)は左包みです。
一通りのマナーを学んで、社会人として恥ずかしくないようにしましょう。
もうこれで、大丈夫ですね。